2010年10月13日水曜日

ジャンクハンター吉田のゲームシネシネ団:第4回「夏だ


 前編では,セリフの少ない役で出演しているってだけで「カンフー?パンダ」をジャッキー?チェン映画だと力説したり,ジャッキー?チェン出演映画のゲーム版などを紹介した。だが,ジャッキー映画&ジャッキーゲームはこれだけじゃない! ってことで,後編ではジャッキー?チェンとジェット?リーが共演を果たした「ドラゴン?キングダム」や,ジャッキー?チェンそのものを題材にしちゃったゲームを,前回に引き続きフリーライターの灸怜太氏との対談形式で紹介していこう。

映画のゲーム化だけでなく,本人までもがゲームになるジャッキー


灸怜太(以下,灸):
 前回までの話で,映画界はもちろんゲーム界もジャッキーを中心に回っていることがお分かりいただけたと思いますが……。

ジャンクハンター吉田(以下,J):
 そんな話だったっけ? ジャッキー映画のゲームにはダメな感じなのが多いってことだったような気がするけど。

灸:
 ダメっていうとアレですけど……。でもジャッキー自身も大のゲーム好きですから,しょーもないタイトルが出回っていることには本人だって心を痛めていたはずです。そこでジャッキーは,映画版権モノでなく,自らをゲーム化するという暴挙に出るわけです!

J:
 暴挙って! それ,ハドソンがファミコンとPCエンジンでリリースした「ジャッキー?チェン」のことでしょ?

1991年にハドソンからPCエンジン用に発売された「ジャッキー?チェン」。「魔界村」と「スーパーマリオブラザーズ」を足したような内容。左が北米版,右が日本版のパッケージ。共通するのはなぜか眉間にシワを寄せるようなジャッキーの表情。いつものジャッキー?スマイルがない! さらに日本版は蛇拳をイメージしたポーズであるが,よく見てほしい。左手の拳を握り締めるポーズは「バトルクリーク?ブロー」? そもそも,右手が蛇拳で左手がグーパンチな拳のポーズなんて……

灸:
 ジャッキーとガールフレンドが遊んでいると空が暗くなって魔王が降臨! そのまま彼女が拉致られるという「魔界村」さながらのオープニングが,好事家にはたまらない逸品ですね。この作品によって,ジャッキーの「ご当人ゲーム」時代の幕が開いたんです。

J:
 俳優自身がゲーム化されたモノですぐに思い出せるのって,あとは「ブルース?リー」ぐらいしか思い浮かばないからなぁ。そういう意味では「ご当人ゲーム」というジャンルそのものがレアかもしれない。

灸:
 しかもですね,このゲームのリリース後から長いことジャッキー映画がヒットしなかった暗黒時代が続いたんですが,その後,「レッド?ブロンクス」がハリウッドでまさかの大成功を収めました。その結果,ジャッキー株が一気に跳ね上がったんですよ。そしたら,ますます映画の版権料が高くなっていき,ジャッキー関連のゲームはほとんどが「ご当人モノ」になっていったんです。アーケードでリリースされた「カンフーマスター ジャッキーチェン」とか。

J:
 あぁ,ジャッキー版の「大江戸ファイト」ね?

灸:
 そんな香ばしいゲームと一緒にしないでくださいよ! せめてジャッキー版「ツインゴッデス」と表現してください!

J:
 そのゲームのほうが誰も知らないよ!
 ジャッキーご当人ゲームは,ほかにどんなのがあるの?

灸:
 えーと,北米と欧米でしか発売されませんでしたが,ジャッキーがモーションキャプチャーで全面協力した「Jackie Chan: Stuntmaster」もかなりヤバい出来ですね。あと,ジャッキーが主役のアニメシリーズをゲーム化した「Jackie Chan Adventures」も押さえておいてください!

2000年にMidway Gamesからプレイステーション用に発売された「Stuntmaster」。ジャッキーがモーションキャプチャーや,自身のポリゴンキャラの吹き替えまで行った意欲作。キャラクターの角ばったテクスチャーは時代遅れ感満載で辛かったものの,「ダブルドラゴン」のようなベルトスクロールアクションを意識して作ったゲームシステムは遊びやすい
2001年にActivisionからゲームボーイアドベンス用に発売された「Jackie Chan Adventures Legend of the Dark Hand」。ジャッキー特有のスピーディで機敏な動きこそできないが,周辺にあるモノをなんでも武器にできる戦闘システムは,まるでジャッキー映画のようで完成度高し
2004年にソニー?コンピュータエンタテインメントアメリカがプレイステーション2用に発売した「Jackie Chan Adventures」。オンエアされていたテレビアニメの終了に伴い,人気が沈静化してしまった北米では発売中止となったため,欧州のみでの販売となった


「ドラゴン?キングダム」では,ついにジャッキー×ジェットが実現


7月26日より全国公開される「ドラゴン?キングダム」。もうちょっと早くジャッキーとジェットの共演が実現していたら,もっともっとキレの良い闘いを魅せてくれていたんだろうと思うと少し切ない。そういえば,ジェットのゲームといえば過去にDOSで「ワンス?アポン?ア?タイム?イン?チャイナ」のベルトスクロール系アクションがアジアのみで発売されていた。遊んだことはないのだが,どうやら無版権モノらしい。ちなみにジェットは,1973年の映画「ブラッド?ブラザース 刺馬」のリメイク作「投名状」で金城武と共演予定。映画公開に合わせ,ゲーム化の企画が進行していることを,二人とも楽しみにしているらしい
以前から共演の噂が出ては消え……を繰り返していた二人。ついにというよりようやくといった感じか。ジャッキーがハリウッドへ行ったにも関わらず,スタントマンの職を奪うべく(!?)自ら危険なスタントをやろうとすることを,ジェットが批判していたことがあったため,犬猿の仲であると囁かれていた
J:
 なんかその言い方から察するに,ゲーム自体はアレな感じっぽいね。“ご当人ゲーム”というと聞こえはいいけど,本当はジャッキーが「オレが主役じゃないと気が済まない!」ってワガママを言ってるだけだったりして。

灸:
 確かにジャッキーのオレオレ主義は有名ですね。だからこそ,この夏に公開される映画「ドラゴン?キングダム」でジェット?リーと共演するって聞いたときは,本気でビビりましたよ!

J:
 よくある顔合わせ的な共演かと思ったら,けっこう本格的なバトルシーンがあるんだってね。

灸:
 かなりバチバチにやりあってますね。ジャッキーは酔拳使うし,ジェットはワイヤー系の動きを見せるし,もう大サービスですよ。しかも武術指導がユエン?ウーピンですから。いろんな意味でカンフー映画の集大成といえますね!

J:
 ジェット?リーもゲーム好きなんだよね。プレイステーション2で,これまた海外のみでしか発売されなかった「Rise To Honor」では,モーションから関わっ
引用元:ル·シエル·ブルー(Le Ciel Bleu) 情報局

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